2019年春。
これまで美山町とヘルシンゲの住民が取り組んできた、日本とデンマークの交流事業の象徴の一つとして【プロジェクト『田(デン)マーク』】と題したお米づくりプロジェクト(無農薬・有機栽培)をスタートさせました。
これは美山町の田んぼを舞台にデンマークと田んぼの田(でん)を掛けた、農村地区の特色を活かした取り組みです。
しかもデンマーク国旗は「田」の文字に酷似。二種類のお米を使って、この国旗の模様も描きます。
コンセプト
『田(デン)マーク』は、美山で生まれた子どもたちが、将来も他国の友人たちと積極的に関わるきっかけとなることや、両国の子どもたちの交流が、将来も継続していく場となることを目指しています。
さらには、デンマークの人々にも、日本の文化に実際に触れ、これまでよりも日本の現状への理解を深めるきっかけとなり、このプロジェクトを通じて美山町を舞台に、広く両国の友好交流に貢献できることを望んでいます。
できたお米は
この田んぼでできたお米は一般に販売し、今後の子どもたちの交流費用となります。
駐日デンマーク大使ご夫妻をお招きして『お田植え祭』と『交流会』
2019年6月16日
今回、4度目の来町となる駐日デンマーク大使フレディ・スヴェイネ氏と奥様リーサさん、デンマークから帰国中の高田ケラー有子氏、をお迎えし、美山町の子どもたちと一緒に『お田植え祭』を開催。
女子達は「早乙女」と呼ばれる衣装を着ての作業。
なんとリーサさんもその衣装に身を包み、大使ご夫妻ともに実際に田んぼに入って田植え作業を行われました。
田んぼや草木、山々の緑、両国の国旗の赤と白、そして早乙女の衣装の赤と青、それらのコントラストがとても美しく、より一層、印象深い光景となりました。
お昼は保護者の方々や近所の方の持ち寄りによる昼食会を兼ねた大使夫妻との交流会を開催。
子どもたちは自由に大使夫妻とコミュニケーションをはかり、シロツメクサで作った花かんむりを奥様にプレゼントする場面なども。
後半に中学生達による大使夫妻に向けた英語スピーチを行ったところ、大使夫妻はいたく喜んでくださり、大使はなんと一人ひとりに自分の名刺を渡し「君たちの英語の勉強を応援したい。是非、私に英語でメールを送ってください。必ず返事を出します。」という提案を。
その後、中学生達と大使のメールのやりとりは実際に行われています。
大使夫妻がお帰りになる際は、子どもたちが自然とデンマークの手旗を持って車に駆け寄り、大使の車が見えなくなるまで手を振り続け、大使夫妻も雨にも関わらず、ずっと窓から手を振ってくださっていました。
決して形式ばったものではありませんが、これが私達ならではの交流の形だと感じます。
『田(デン)マーク』田んぼ 日々の作業
無農薬・有機栽培で作るこの田んぼの維持は簡単なものではありません。
有機肥料の散布、雑草の除去、畦の草刈りなど町内スタッフが日々行っています。
そして9月に入った頃にはくっきりとデンマーク国旗が浮かび上がりました。